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モデル名から分かるように、世界でヒットしている同社のクロスオーバー「CX-5」の弟分に当たるモデルだが、その姿を見れば単なるCX-5のサイズダウン版ではないことに気付く。マツダが推進してきた“魂動”デザインとの連携は見事に継承しながら、コンパクトなSUVとしてスポーティな造形となった。エッジの効いたサイドビューやリアエンドは、CX-5とは違うシャープな印象が漂う。なかでもサイドビューはAピラー以外のピラーをブラックアウトとし、グリーンハウスからルーフが浮いているようにみえる造作は見事。顔付きも間違いなくマツダ車を感じさせながら、CX-5やアテンザ、アクセラと異なる印象を与える。

 ボディサイズは全長×全幅×全高4275×1765×1550mm、ホイールベース2570mmで、CX-5よりも265mm短く、75mm狭い。が、デミオをベースとしながら立派な3ナンバーサイズとなった。この辺りのサイズ感は、ホンダ・フィットとヴェゼルの関係と同じだろう。CX-3の寸法の美点は、SUVにありがちな無闇に“偉そうな車高”とはせず、都内のインフラとして多い「立体駐車場」の全高制限1550mmに抑えたことだ。SUVらしさをデザインで訴求しながら、全高を抑えたことでCX-3の都心での機動力は大きくアップするはずだ。表参道ヒルズの立駐に問題なく入庫できる。

 エンジンを含むパワートレーンは言わずもがなの「SKYACTIVE」技術が全面的に投入されている。どうやら日本国内向けのエンジンは1.5リッターディーゼルだけの設定となりそう。SKYACTIVEディーゼルエンジンの走りと環境性能をそっくりデミオから受け継ぐ。駆動方式は前輪駆動と新世代アクティブトルクコントロール・カップリング方式の4WDがラインアップされる予定だ。走りにこだわるマツダ車らしく6速オートマティックに加えて6速マニュアルトランスミッション搭載車も用意する。

 新型マツダCX-3、発売が待たれるモデルだ。が、2015年のマツダには、もうひとつ“とびきりのモデル”が控えている。新型ロードスターだ。1.5リッターガソリンエンジンをスープアップしてフロントミッドシップに搭載する、まさに「ライトウエイト2座スポーツ」、非常に楽しみな一台といえる。




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